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Google Glassをかけてサーキットを爆走したらどうなるか

※本実験は、デバイスの使用感を試すためのものであり、Google Glass装着時の運転の安全性を何ら保証するものではありません。このような運転は通常の運転に比べて危険な行為であるため、十分に安全性に配慮した上で実験を行っております。同様の行為を軽率に行わないようにしてください。くれぐれもお願い致します。

先日、とても興味深い実験に参加させていただきました。
その実験のテーマがこれ「Google Glassをかけてサーキットを爆走したらどうなるか?」です。Android開発やグラスウェアmiramaの開発で有名な株式会社ブリリアントサービスさんにお誘いいただきました。

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Google Glassといえば、ぼちぼち一般販売が開始されそうな気配が漂ってきていて一般の人々の手にも届くのかなという雰囲気になってきてますが、そもそも開発者向けには2012年から提供が開始されており、世界中でどんな用途で便利に使えるかとか、Glasswareと呼ばれる専用アプリケーションを開発する試みが続けられてきています。

まあ、ちょっと考えるとGoogle Glassをつけたままで運転するというのはなんか便利じゃないかと思う反面、だいぶ危なっかしい気もします。ボクが最初にGoogle Glassを装着した印象では、右目の直前にディスプレイがある状態で、片目の視界がほぼ覆い隠される感じでした。

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正直この状態で運転をするというのは片目をつぶって運転するとほぼ変わらない。かなり危ないな思いました。まあでも実際やってみないとわからんなーと思っていたので今回の実験は大変興味深く、二つ返事で参加した次第です。

法律上、Google Glassを装着したまま一般道路を走るわけにはいきません。なので鈴鹿のサーキットまで行って、サーキット内で実験しました。サーキットに行くまでは「まあ一般車で通常の速度で走るんだろうな」と思ってましたが行ってみると車はレーサー仕様。タイヤも今日のために新調してきたという気合ぶり。どうやら社長の趣味も入ってるようですが、いろいろすごい仕様になってました。

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ただ装着して走るだけでは勿体ないということで、開発者の方が実験用のGlasswareをつくってこられてました。車に搭載されているODB2インターフェースからエンジンの回転数を取得し、それを車に搭載したAndroid端末経由でリアルタイムにGoogle Glassに送るという仕組みです。さらに7000回転を超えるとアラートを表示。これで走行中に回転数を眼前でモニタしながらドライブできるというわけです。

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ボクはカーレースド素人なので何も知りませんでしたが、レースではスピードメーターよりタコメーターが大事だそうです。スピードは出せる時に目一杯出すのでレース中の関心事ではない一方、エンジンの回転数はコーナーを曲がるタイミングなどで非常に重要らしいです。ほんと一般道での走行とは世界が違いますね。車にモニタ用の端末等を取り付けて、いざ走ってみました。

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ドライバーは社長の杉本さん。趣味でよくサーキットを走ると聞いていましたが、めっちゃうまい!ボクは助手席でリアルイニシャルDな体験をさせていただきました。ジェットコースターの感覚ですね。酔うヒマもありません。とにかく席にしがみつくのにせいいぱいでしたw 

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ドライバーの杉本さんはというと、さすがかなり余裕の表情です。Glassをつけたまま120km/h以上平気で出してました。「邪魔にならないですか?」と聞いたら「意外にイケますw」とのこと。意外なことに運転には全く支障がないようです。

このときは写真を見ていただくとわかりますが、ヘルメットをしっかりかぶるためにGlassはだいぶ浅くかける必要がありました。そのため目とディスプレイとの間にだいぶ距離が空いたので視界を邪魔しなかったのかもしれません。

さらに写真をよくみるとGoogle Glassのディスプレイ位置がちょうどヘルメットのシールド部分に来ているのがわかります。なるほどこれで邪魔になってないと。興味深いですね。

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時間の許すかぎりサーキットを周回しましたが、全く問題なくラップタイムも安定していました。今回の実験ではGoogle Glassが運転に支障を与えるようなことはありませんでした。というか、ドライバーにとってはかなり便利だったようです。

運転中に眼前にエンジンの回転数が表示されるというのはかなり良かったもよう。たしかに同乗した体験からもそれはうなずけました。とにかく運転中はコースから目が離せなくて、計器類をみるヒマもないからです。

同乗した体験から、エンジンの回転数をはじめとして、刻々と変わる車の情報が眼前に表示されるというのはレーサーの判断や車の制御の効率化に貢献しそうな感じがしました。もし車のインフォメーションが全てGlassに完結するということになれば、計器類が必要無くなり車の軽量化にもつながるかもしれないですね。

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いやー、杉本さんおつかれさまでした!

今回の実験では次のことがわかりました。

  1. Google Glassはカーレース並みの運転でも邪魔にならない(かけ方による?)
  2. 車情報のリアルタイム表示はかなりイイ
  3. Google Glassの使いどころはいろんな場面にあるかも

メガネに時計と、最近になってウェアラブルデバイスの開発が活発になってきてますが、実際の活用ケースとなるとまだまだピンとこない。という感覚が世間では強いのではないでしょうか。しかし生活のいろいろな場面に実際に使ってみると、意外にすごく便利だ!というケースがあるような気がしました。

個人的には今回でGoogle Glassのようなウェアラブルデバイスは日常生活よりは、特殊な環境の中での作業時に便利となるケースが多いんじゃないかと感じました。

街をぶらぶらしていて、すぐ写真がとれる。なんてのは正直たいして便利とは言えないですが、エンジンの回転数が瞬時にわかって、他のドライバーよりコンマ1秒速くコーナーを抜けられる、というのは大きいと思います。

関西ではHMDミーティングなどウェアラブルデバイスの情報が得られる機会も増えてきました。今後も積極的に情報を得て未来のITの可能性を追究していきたいと思います。

最後に今回の実験にお誘いいただいた株式会社ブリリアントサービスの杉本社長、サーキットでいろいろお話いただいた社員の方々にこの場を借りて御礼申し上げます。

ありがとうございました。