企業内でIE6は使われ続けてもいい。ただアクセスを外に出さないでほしい。
双日システムズ、Windows XPから7/8への移行向けにIE6互換ブラウザを開発
こういうのは絶対出てくると思ってました。だってこれ儲かるもん。導入したい大企業はけっこう多いと思うので、一山なんぼのいい商売ができると思います。個人的にはシステム移行に怠慢な企業にバンバン営業をかけて儲けていただきたい。ただ売るときには以下の様な仕組みを合わせて導入して欲しいなと思います。それは、
IE6(互換ブラウザ)でWWWにアクセスできないような仕組み
です。双日システムさん開発するIE6互換ブラウザにこういう機能を実装するか別のアプライアンスとセットで売るか。なんかそんなことしていただきたい。
特定の企業の中でIE6が使われ続けて、中のWebサイトの表示の対応がややこしかったりセキュリティの問題が出たとしても、それが企業の中に閉じていて企業の責任範囲である以上問題はないと思います。それをサポートするサードパーティが儲かるなら良いと思うくらいです。
ただ、企業の中のIE6アクセスがWWWに出てしまい、企業の外のサイトにアクセスすることを止めてほしい。IE6を使いつづける者とは関係ないWebサイトにIE6のアクセスログが残ると、それらのサイトはIE6サポートが切れなくなる。クライアントはその僅かなアクセスログを根拠にウェブクリエイターにIE6対策を強いてくる。
結果ウェブクリエイターは今日も終電まで不毛なIE6対策に追われることになる。
これは、「IE6を使い続けるものが世の中に迷惑をかけている」状態と言っていいと思っています。
ボクは以前から「IE6対応? それ、別料金でできるよ。」キャンペーンでアンケートをとったり、IE6非対応サイトになるならば告知をしよう「ie6alert-js」をつくったり、Ie6をさっさとやめようなんて講演をあちこちでやったりしてきました。
あげくのはてに去年のIE6をやめようと思ってももう手遅れに至っては6万Viewを超え2ちゃんねるのネタ速報に載ったとか。これはさすがに笑ったけど。まあ一部からはすっかりIE6を目の敵にしてるキャラだと思われてるのかもしれないですねw
けど、実際はそんなことはなくて優秀なブラウザだと思っています。優秀であるがゆえに今も使われ続けている。そんな側面もあると思うので。あえて言うなら優秀じゃないのは今までIE6対策に手を出さなかった人間のほうですよね。
まあそんなグチっぽいことは置いといて、IE6対策についていろいろ考えてきた中で、ある時期から「IE6サポートが終了してもたいしてIE6の数は減らないんじゃないか?」と思うようになりました。なぜならWin7, 8に移行してもIE6を使い続ける手段があるから。そのひとつが上記プレスリリースのような仕組みですね。
簡単に解決できる。業務システム刷新のコストより導入コストのほうが安い(たぶん)。責任者がなんもしなくていい。こういう仕組みは売れます。こういう製品が出て売れるのであればIE6の利用数は下げ止まるだろうと。たぶん2014年以降そうなるんじゃないかと思います。0.5%くらいを維持し続けるんじゃないかな。
それは悪いことか?と考えてみると、実はそうでもない。企業の立場になってみると、下手をすると億かかるかもしれないシステム刷新より低コストでスムーズに解決できるというのは筋がいい。さらに上記のように企業内に閉じてIE6を使うことは我々にとって迷惑じゃない。それをふまえて改めてボクが求めているのは何か?と考えてみると、
企業内でIE6は使われ続けてもいい。ただアクセスを外に出さないでほしい。
だったことがわかりました。
それでその考えを形で示そうと思ってつくったのが、ie6-proxy。
こういうファイアーウォールを置いてとにかくIE6(互換ブラウザ)のアクセスが外に出るのを禁じるようにしたらいいと。業務システムを使っていて、うっかりそのまま昼休憩にYahoo!を見に行くとかできないようにしたらいいと思うんです。
今後IE6がWWWをウロウロするというのは、我々Webクリエイターにとって迷惑なだけじゃなく、セキュリティ的な観点からも悪いのは明白です。ほんとITコンサルの方々もそういったことを指導していったほうがいいと思うのですよね。それはそれでうまくやればいい小遣い稼ぎになると思いますよ。